ボッティチェリとルネサンス展に行ってきました

5月の終わりから先週にかけては、お式の納品と、久しぶりの出張レッスンと、企業さまへの納品が続き、ワタワタと過ごしてました。

こんな時に限って、体験したことのない色々なことが起こり、「これが私の限界にちがいない」というところまで来ました。限界はやだなぁ、、、と思いつつ、好きな事して生きてますし、喜んでもらいたい欲があるので体力気力との戦いです。

戦いは言い過ぎでした。
体力も気力もレベルアップしたいです(^-^)

そんな事もあって、行きたい展覧会をことごとく行き逃しておりますが、Bunkamuraのこれ↓

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ボッティチェリの受胎告知をまたも滑り込みで見てきました。

横幅、5メートル超です!どうやってイタリアから持ってくるんですか!?
っていうのが、素直な感想でした(笑)

フレスコ画(壁に直接描いてるやつ)だそうなのですが、フレスコ画ってどうやって運ぶのですかね!?美術品の運搬って温度、湿度、明るさに気をつけるだけでも難しいっていうし、どうなってるんですかね!?

(脱線しますが展示はテンペラ画が多かったです。テンペラは(主に)卵の黄身に顔料を溶いたものです。私も世田谷美術館の講座でテンペラでリンゴを描いた事があるのですが、思ったより描きやすくて塗り重ねとかできたりもした気がします!)

順路的に、この受胎告知に至るまでにもたくさんすごい展示がありましたし、やや疲れて腰抜け状態で目の前に置かれたソファーベンチに座ってボーッと眺めました。周りのお客さんもそうしてました。

ボッティチェリといえば、プリマヴェーラとかヴィーナス誕生とかを思い浮かべますが、今回はどちらも来てませんでした。でもヴィーナス誕生の、あの貝殻にのった全裸の女性だけ抜き出して描かれてるのが展示してありました。やっぱり当時から人気だったようでこのヴィーナスだけ抜き出して制作されたりしたそうです(うろ覚えです)。展示してあったのは、髪の毛がおさげになってヴェールをまとってたりして(しかし、やはり、ほぼ全裸)、じゃっかん洒落っ気のあるヴィーナスでした。

それから、タイトルの通り、ルネサンス期のフィレンツェの隆盛(主にメディチ家の話)もテーマになっていて、お金儲けの後ろめたさからルネッサンスが花開いたのだとか、キリスト教では時間とお金の取引(利子ですね)は神から許されていなくユダヤ人がその役割を担ったから悪いイメージに結びついた…みたいな事とか、宗教的タブーを垣間見れる面でもすごく楽しめる展覧会でした。

それとそれと、「贅沢&着飾り禁止令」みたいのがあったらしく(おさらいで調べてみましたら「奢侈禁止令(しゃしきんしれい)」でした)、それって江戸時代の日本と同じ!あんまり守られなかったと言われてるとこも同じ!展示の後半でしたがテンション上がりました!

さて、ボッティチェリはフィリッポ・リッピの弟子だったそうですが、フィリッポ・リッピというと、世田美(世田谷美術館の市民講座です)で受けた講座を思い出します。多摩美の教授がフィリッポ・リッピだったかフラ・アンジェリコだったかのスライドのタイミングでティラ・ミ・スゥ〜といいながらうっとりした表情をしたのが忘れられません。(ティラ・ミ・スとは「私を天に引き上げて」という意味だそうです。)
ティラミスってほんとう、甘くて苦くて「ザ・昇天」のケーキですよね。わたしは洋酒が効いてるのが好きです。

…最後に力技でケーキの話に落ち着きました(笑)

今回の自分お土産はこの3枚です。
宗教画の解説本によく出てくる2枚と、ややおしゃれしてるヴィーナス。

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展示室の温度がすごく下げてありまして、寒いくらいでしたが、言えばブランケット貸してくれるようでした。6月28日までです。

他にも書きたいことたくさんあるのですが、会期終了間際なので取り急ぎ先にアップ!
いろいろ間違いあるかもしれませんが、ありましたら、ごめんなさい。あと、カッコ()が多くて読みにくくてごめんなさい。

ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美